センバツでは3試合で38安打24得点の強打と足でかき回す機動力野球を全国に印象づけた沖尚。しかし、秋の県大会決勝で沖水にサヨナラ負けし、センバツ準々決勝の神村学園戦で2―3で敗れるなど、接戦に弱い傾向があった。それを春季九州大会で見事克服。準決勝、決勝では鹿児島工に3―2、柳ケ浦に2―0と続けて接戦を制し、粘り強さを手に入れた。
夏の県大会では、打線が湿り、準決勝までの打率は2割7分5厘。苦しい試合が続いた。それでも頂点に立つことができたのは、前嵩雄基と兼屋辰吾のバッテリーを中心とした守りが大きい。前嵩は県大会5試合で与四死球4、防御率0・75。「走者を出しても点を取らせない」という自信がナインの心に余裕を生み、打てなくても焦らない。自分たちのペースを守って勝つ野球ができるようになった。
沖尚は強打で圧倒する野球も守り勝つ野球も手に入れた。加えて厳しい練習の中で、最悪のケースを想定したち密な野球を体にしみこませ、その延長で大胆なプレーも飛び出す。どんな相手にも対応する幅広い野球が沖尚の強みといえるだろう。 |