熊本工業高校 県大会

 春の雪辱誓うナイン

【準決勝・鎮西―熊本工】鎮西打線を一点に抑え、完投した熊本工・岩見優輝投手=藤崎台県営野球場
【決勝・熊本工―秀岳館】6回表、熊本工2死二塁。橋本が入部投手から中越え三塁打を放つ。捕手・猶木=藤崎台県営野球場
投手
 エースの岩見が一人で県大会全6試合を投げ抜いた。防御率は0・69。特筆すべき点は、相手に3点以上許した試合がないことだ。林監督も「どんなことがあっても岩見が2点以内で抑えてくれる」と全幅の信頼を持ってマウンドに送り出す。
 左のサイドスローから繰り出す速球はRKK旗で最高138キロをマーク。奪三振54は投球回数を上回るが、真っすぐでグイグイ押すタイプではない。コントロールが身上だ。内外角いっぱいにスライダー、シュートを散らし、打者に揺さぶりをかける。精神力も強く、捕手の徳山も「ここぞ、という場面での制球ミスはまずない」と舌を巻く。
 控え投手の松田はオーソドックスな右上手。スライダーの切れで勝負する。同じく右の2年生土屋はストレートが魅力。秋以降のエース候補だ。

◆攻撃
 予選チーム打率は・298にとどまるものの、機動力を絡めた”全員攻撃”が持ち味。試合ごとに調子を上げ、勝負どころでしぶとく得点を重ねてきた。
 チームで一番足の速い宮崎航とバントのうまい橋村の1、2番コンビは、相手投手のタイプによって入れ替わる可能性もある。
 不動の3番宮崎竜は長打力もある俊足の好打者。勝負強い橋本、長距離砲の木村が主軸を形成する。
 下位打線では2年生の松本がチームトップの・467をマーク。投手の岩見も・357、8打点と”第2のクリーンアップ”になっている。
 主将の徳山らの調子がいまひとつだが、林監督は「県大会で調子が悪くても甲子園で打つ選手は少なくない。心配せんでいいでしょう」。
 無死走者は、バントで送るのが基本的な攻撃パターン。ただ、俊足選手が多いため、単独スチールの場面もありそうだ。

◆守備
 県大会のチーム失策数は6。1試合平均「1」はまずまずといったところ。
 ただ、大会前半の2〜4回戦で5失策を記録したのに対し、準々決勝以降の3試合を見るとエラーは1つだけ。試合を重ねるごとに安定感が増している。
 5失策から自滅したセンバツの東北(宮城)戦の反省から、春以降は守備力のアップが最重要課題となっていたが、今夏はサードの福島、ライトの宮崎航が成長してレギュラーの座を勝ち取った。
 林監督は「福島はしっかり守ってくれる。宮崎航は足があり、守備範囲も広い」。
 もともと岩見―徳山のバッテリー、遊撃手の宮崎竜、二塁手の橋村らで形成するセンターラインは安定感がある。予選後半では度々「バックが守ってくれるおかげで抑えられた」(岩見)とエースから感謝の言葉が聞かれるようになった。夏の大舞台では、堅守を披露してくれるはずだ。

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