●鹿児島実● 県大会

 左腕・村中抜群の制球/新戦力で打線に厚み

 「常に向かっていく気持ちを」と竹之内和志監督が強調するように気負いのない、のびのびプレーで鹿児島大会6試合を勝ち抜いた。左腕村中を、どこからでも安打が出る強力打線が援護するチーム。
 今チームは、昨秋の県大会4強、今春は8強と例年に比べるとずばぬけた成績はなかった。しかし6月に1人300本のノックなど猛練習をこなし、力をつけた。練習の成果を生かし今夏6試合を4失策にとどめ、守りが大きく乱れなかったことも勝因だった。

全員で声を出しながらランニングする鹿児島実の選手=7日、兵庫県尼崎市の尼崎産業高グラウンド

 170センチのエース村中は内外角ぎりぎりを突く抜群の制球力が武器。直球とカーブのコンビネーションで勝負する。スライダーなど手もとで微妙に変化する球を有効に使い、連打を許さない。5月のNHK旗大会では完全試合も達成した。捕手森園は抜群の観察力で配球を工夫しリードにさえを見せる。2番手投手には同じく左腕の上園がいる。

 打線は下位に力のある1、2年生が加わり、厚みを増した。鹿児島大会6試合のチーム打率は3割4分4厘。上位打線は、1番岡元が打率5割を超し、チャンスメーカーとして突破口を開き、2番小牧はつなぎ役をきっちりこなす。3番森園は鹿児島大会決勝で決勝点となる本塁打を放つなど勝負どころで活躍。4番小倉はチーム最多の8打点、主将として引っ張った。5番西別府も勝負強さがある。
 下位打線には新しく1年の伊集院と2年の林が入った。伊集院は2本の本塁打を放つなど長打力があり、林は打率5割と確実な打撃がある。同じく2年の藤田も持ち前の打撃センスを生かし、打率4割を超した。

 「勝つためには走者をためることが必要。四球でも死球でも塁に出ること。出た走者を無駄にしない、つなぐ気持ちが不可欠。守備でも積極的に前に出るなど闘争心を前面に出した試合がしたい」と竹之内監督。

 鹿児島大会は第5シードだったが、準々決勝で第4シード鹿児島城西を7−2、準決勝で第1シード鹿児島商を8−2で倒した。決勝の鹿屋中央戦では5点差を集中打ではね返す粘りを見せた。甲子園でも、村中が踏ん張り、打線が集中打を見せる展開でまず1勝を狙う。
 3年間甲子園で勝ち星のない鹿児島県勢。初戦を突破すれば新世紀初白星となる。小倉主将は「とにかくチャレンジャー精神で自分たちの野球をするだけ」と話している。


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